新年度が始まって、新しい環境に飛び込んでいく春。
特に4月は、進級や入園で子ども達や保護者の方々に大きな環境の変化が訪れます。
私の息子(以下・ボクくん)も3歳になり、今年度から保育園がスタートしました!
ボクくんは何度か預かり保育でお世話になっていたので、今のところは泣かずに保育園に通えていますが、その表情から不安な気持ちはひしひしと伝わってきます。
心が痛む朝。
泣いている子どもを置いて行かなければならないママの気持ち。
この罪悪感や辛い気持ちはいつ超えていけるのでしょうか。
今回は「保育園」と「罪悪感」をテーマにお話ししていきたいと思います。
保育園に預けることへの罪悪感
思い返すこと、ボクくんの預かり保育初日。
泣いているボクくんを先生にお願いして帰る道中。
車の中で涙が溢れ出ました。
初めてボクくんと離れて過ごす時間、ずっと欲しかった一人の時間。
仕事をしながら、初日はずっとボクくんのことを考えていました。
早く会いたかった。
迎えに行った時の安心感。ボクくんの表情。
今でも覚えています。
今はもう泣きはしないけれど、まだまだ保育園に毎日通うことに慣れていないボクくんの表情は、毎朝緊張と不安で強張っています。
その顔を横目に保育園へ連れて行くことに胸がチクチクと痛みます。
バイバイする時…なかなか手を離さなかったり、下を向いたままこちらを見なかったり、その表現方法はさまざま。
保育園に預けることへの罪悪感…。
きっとほとんどのママが経験した感情でしょう。
「最初はみんなそうだよ」と先輩ママに言われても、今まで経験したことのない感情に戸惑ってしまいますよね。
「こんなに辛い思いをさせてまで保育園に通わせて良いの?」って自問自答になったり、仕事に関係なくちょっとリフレッシュするために保育園を利用したママは「私のワガママで…」って感じてしまったり、その罪悪感の感情が自分を追い詰めてしまうことも。
だけど、仕事をすることも、ママのリフレッシュタイムも、どちらもとっても大切なことです。
罪悪感に苦しんでいるママは少し視点を変えてみましょう。
保育園と子どもの成長
子どもの世界
「子どもは子ども同士の世界で成長する」
この言葉を聞いたことがありませんか?
特に年齢が小さい子ども同士は、互いに言葉も未発達で自分の思いを相手に伝えることが不完全です。
ママが傍にいれば「こうしてほしい」がすぐに伝わるので、ママが何でもしてくれます。
だけど子ども同士ではそうはいかないことがたくさん。
上手くいかない場面に直面します。
この「上手くいかない場面」があるからこそ「どうするべきか」を自分で選択していくキッカケになるのです。
大人相手では子ども自身が自分で判断したり選択する機会があまりありません。
こっちの選択で上手くいった、こっちの選択では上手くいかなかった。
そういった体験を積み重ねていくことで「人間関係」の土台作りが始まります。
大人が介入しない子どもの世界は、子どもが成長する上でとっても重要なものとなります。
もちろん楽しいことばかりではなく、トラブルになることだってあります。
そんな時は保育のプロである保育士さんが見守り、サポートしてくれます。
お友達と楽しい気持ちを共有したり、辛かったり怒ったり。
謝ったり謝られたり、喧嘩したり仲直りしたり。
そんなフレッシュな子ども達の世界が保育園には広がっているのです。
家では出来ない遊びがたくさん
子どもにとって「遊び」は「成長の元」と言ってよいほどに大切な活動ですね。
保育園は遊びの宝庫です。
大きな園庭を駆け回ることができ、ダイナミックな遊具があり、シャボン玉や泥遊びなど、保育士さんたちが見守ってくれる中で自由にたくさん体を動かせます。
雨の日もホールで遊んだり、たくさんの玩具や絵本があり、見立て遊びやごっこ遊びなど、さまざまな遊びがいっぱい詰まっていますね。
何よりも、たくさんのお友達と一緒に遊ぶことが出来る。
上記でもお伝えした「子どもの世界」が遊びの中に広がっています。
まさに保育園ならでは、ですね。
行事で季節に触れることができる
保育園によっては、年間を通して、その季節にちなんだ行事を準備してくれている保育園があります。
近年では、新型コロナウィスルの影響で行事を中止していた保育園も多々ありましたが、この5月から行事を再開していく保育園も多いのではないでしょうか。
季節の行事も、大掛かりな行事はなかなか家では出来ないものです。
多くの保育園では、とんど、節分、お雛様、子どもの日、お涼み会、ハロウィン、クリスマス…など季節ごとに行事があります。
給食にイベントを取り入れ、その行事に合った食べ物を出してくれる保育園もありますね。
こういった季節に触れる行事を楽しめるのも保育園の醍醐味でしょう。
罪悪感の正体は「愛情」
保育園に預けることに対して、自分を追い込むほど罪悪感を感じているママへ。
その罪悪感の正体は「愛情」です。
今までお子さんをたくさん愛し、大切に大切に育てられてきたのでしょう。
子どもの痛みは、自分の身を切られるよりも痛いと感じることがあります。
子どもが泣いていると、その辛い気持ちを取り払ってあげたいと思うのが親心。
しかもその原因が「保育園に連れて行くこと」ならば自分を責めてしまうようになるかもしれません。
ですが、少しだけ、自分のことも大切にしてみませんか?
お子さんが保育園に行く時に泣いてしまうのは「ママが大好き」だから。
とっても大事にされて、たくさんの愛情をもらって、すくすくと大きくなってきたから。
今日まで本当に本当に子育てを頑張ってこられましたね。
自分を犠牲にしてきたことも多々あったのではないでしょうか。
人に頼らず、自分でなんとかしようと時には歯を食いしばって今日まで頑張ってこられたのではないでしょうか。
今日からは保育士さんと連携を取りながら、仕事の合間にママ自身が自分の時間を少し頂いてリフレッシュしてみませんか?
ママの心の健康は子どもの心の安定剤です。
「保育園は罪悪感を感じる場所」を「保育園は子どもの成長に繋がる場所」へと考えをシフトしましょう。
大丈夫。
いつか「ママ、行ってきまーす!」と笑顔で手を振って登園する日がきます。
その時に少し寂しい気持ちになるのはママの方ですよ。
ママと一緒がいい!と泣いてくれる時間なんてほんのわずか。
泣いているお子さんに対して罪悪感を感じるのではなく、お子さんとママの間に「愛着」がしっかり形成されていることに誇りを持ってください。
いつかきっと「懐かしいな…」と感じる時がきますよ。
保育園は子どもの成長の場。
保護者の方も協力しながら、保育園の先生達と共に子どもの成長を楽しんでいきましょう。